長野駅の6、7番線の跨線橋階段(一番下り側)に今でも下記の看板が残っています!これはすごい!
ところで「エコー電車」って??もう知っている人はあまりいないですよね。エコー電車とは国鉄末期の1985年(昭和60年)頃に国鉄が打ち出したシティ電車構想の長野版です。都市間を結ぶ普通電車を増発するというやつで、「エコー電車」は長野ー上田間、安曇野地区では「あずみのエコー」、諏訪地区では「すわエコー」、最後まで残った辰野地区の「ミニエコー」とありました。各列車ともしっかりとしたヘッドマークも付いていました。命名の由来はやまびこのように行ったり来たり(反響)するイメージからで山国信州ならではの命名だったと思いますが、あまり市民権は得ず、E電のようにいつのまにかフェードアウトしてしまった感があります。
当時のパンフレットがありました。
増発するにあたっては、編成を増やす必要がありますが、当時の国鉄は財政難のため新製はせず、それまで基本5連(McM’MM’Tc)だった松本運転所の115系のM車を先頭車改造したりして3連化し対応してました。5両から3両になったため、運転本数は増えたが混雑は酷くなり当時の新聞に「座れなくなった電車」などと記事にされたこともあったようです。
ところでエコー電車ではどのくらい増発されたのでしょうか?増発前の1984年8月の時刻表によりますと、長野駅の上田方面普通列車発着時刻は下記の通りです。
上り発車時刻
6:40(軽井沢から急行信州2号)
7:15
8:05
10:42(軽井沢から急行信州4号)
12:50
13:50
14:28(長野まで急行とがくし2号)
14:56
15:30
16:06快速(軽井沢から急行信州8号)
17:01
17:55
19:04
20:13
21:23
23:07(長野まで急行とがくし4号)
計16本です。
下り到着時刻
6:43(長野から急行とがくし1号)
7:49
8:05
8:35
9:50
11:27
12:38(軽井沢まで急行信州1号)
13:54
15:08(軽井沢まで急行信州3号)
16:20(長野から急行とがくし3号)
16:57
17:46
18:44
19:29
21:33
22:48(軽井沢まで急行信州7号)
計16本です。
上り、下りとも16本でした。
エコー電車化後はパンフレットの裏側に時刻表がありました。
上りが26本、下りが27本でパンフレットのとおり大増発でしたね。そしてこれが後にJR、そしてしなの鉄道へと継承される元になったと思うと感慨深いですね。
おわり
【出典・参考文献】
●「交通公社 時刻表1984年8月号」
●「交通公社 時刻表1984年8月号」
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